

| 会 期 | 2026年1月15日(木) - 2026年2月 1日(日) |
|---|---|
| 時 間 | 12:00~20:00 |
| 場 所 | d47 design travel store(渋谷ヒカリエ8F・d47 MUSEUM内) |
| 事前申込 | 不要 |
福島県浜通りに伝わる陶芸「大堀相馬焼」。その起源は江戸時代にまでさかのぼるといわれ、浪江町大堀地区を中心に発展しました。相馬藩のもう一つの「相馬駒焼」が、一子相伝の献上品として語られることが多いのに対し、「大堀相馬焼」は生活の器として親しまれてきた民窯です。長い時間をかけて、庶民の暮らしの中で受け継がれてきました。
その特徴は、絵柄の「走り駒」、表面の「青ひび」、二重構造の「二重焼き」など。相馬藩の御新馬が左向きの顔で描かれる走り駒は、「右に出るものはいない」という意味が込められています。青ひびは、青い釉薬の表面に貫入(ひび)が入ること。貫入が入る際の音色は、まるで風鈴のようだと、「うつくしまの音30景」にも選ばれたほどです。そして、器全体が二重になった作りは、手に中身の熱が伝わりづらく、冷たいものを入れても結露が出にくい、焼き物には珍しい構造です。
今回ご紹介するのは、「大堀相馬焼 陶吉郎窯」です。2011年の東日本大震災の影響を受け、10年以上にも渡り戻ることができない状況が続いたことから、浪江町外で活動する窯元がほとんどの中、9代目の近藤学さんは、「大堀相馬焼の伝統を途絶えさせるわけにはいかない、大堀で焼いてこそ」という思いから、大堀に戻って作陶の再開に踏み出し、大堀地区で活動する唯一の窯元として、新しく産地をつくり直す挑戦を続けています。
陶吉郎窯で代々受け継がれる伝統と技術を用いた暮らしの器の数々をはじめ、その伝統を重んじながらも陶芸家・近藤学として20代からつくり続けている「吟醸酒盃」の経験と工夫から生まれた日本酒専用の酒盃「iki」まで、幅広くご紹介します。
会期中には、近藤学さんをゲストにお迎えして、トークイベントや酒器体験会を開催するほか、d47食堂には「大堀相馬焼で楽しむ晩酌セット」が期間限定メニューとして新登場!ぜひ、実際に手に取り、浪江の食を味わい、近藤さんとの交流を通して、大堀相馬焼の魅力に触れてください。
d design travel 陶吉郎窯 特別編集号 2026年1月無料配布開始
大堀相馬焼・陶吉郎窯を、ロングライフデザインの視点で考えます。
d design travel 陶吉郎窯 特別編集号
編集:D&DEPARTMENT PROJECT
発行日:2026年1月1日(木)
配布先:福島県内、全国のD&DEPARTMANT各店
1月5日(月)より順次配布開始!
→ D&DEPARTMENT店舗情報はこちらから
近藤学さんをゲストにお迎えするトークイベントと酒器体験会を開催
2026年1月17日(土)
トークイベントでは、近藤学さんから、大堀相馬焼 陶吉郎窯の歴史・伝統・技術をはじめ、産地復興への取り組みや、日々向き合う器づくりへの思いなどを伺います。陶吉郎窯の器を実際に体験いただく時間もご用意しています。陶吉郎窯の活動を通じて、大堀相馬焼の魅力に触れるとともに、産地とは何か、そして産地のこれからを考える機会になれば幸いです。
陶吉郎窯の器で日本酒を飲み比べる酒器体験会も同日開催します。
日程:2026年1月17日(土)
場所:d47食堂(渋谷ヒカリエ8F)
大堀相馬焼陶吉郎窯から産地のつづくを考える
・トークイベント|16:00~17:30(15:45受付)、事前予約制。詳細はこちらから。
大堀相馬焼陶吉郎窯の酒器体験会
・酒器体験会|12:00~16:00、ご予約不要。詳細はこちらから。
新メニュー「大堀相馬焼で楽しむ晩酌セット」
2026年1月15日(木)~ 2月1日(日)水曜休
d47食堂のスタッフが、実際に陶吉郎窯や浪江の生産者やお店を巡り、取材して開発しました。玉ネギの酒粕煮、親孝行豆の煮豆、ヒラメの煮付け、黒にんにくが並ぶ晩酌セット。鈴木酒造店の日本酒と合わせてお楽しみください。
期間:2026年1月15日(木)~2月1日(日)水曜休
場所:d47食堂(渋谷ヒカリエ8F)
提供時間:18:00~21:00
詳細は、d47食堂のSNSでお知らせしていきます。
陶吉郎窯
1760年創業。東日本大震災後、いわき市に避難し、すぐに作陶を再開。2018年に、いわき市四倉町で本格的に作陶を始める。その後、原発事故で帰還困難区域であった浪江町大堀地区の一部解除を受け、2024年に唯一帰還した窯元です。大堀地区の工房を中心に、いわき市に新設した登り窯でも作陶を続け、伝統を絶やさない努力をしています。