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02/CUBE

NEW WORLD アートと障害の接面から世界を見るNEW WORLD: Viewing the World through the In-Between of Art and Dis/ability

会 期 2025年6月24日(火) - 2025年6月29日(日)
時 間 11:00 - 20:00 (最終日は18:00まで)
場 所 8/CUBE1,2,3
料 金 入場無料(ワークショップ・イベントは要予約)
予約は本文のリンクをご確認ください
主 催 東京学芸大学(笠原広一研究室)、広島大学(池田吏志研究室)
お問い合わせ先 広島県アートサポートセンター:hululu@hullpong.jp

日本と韓国の障害者アーティストによる作品展。障害と非障害、芸術と教育、日本と韓国。これらの「間」で生み出されるアート作品と活動を紹介します。

〈本展の趣旨〉                                                          本展は、日本と韓国でアート作品の制作に取り組んでいる障害のあるアーティストの作品展です。障害と共に作品活動を続けているアーティストの作品展示を通して、馴染みある世界のイメージの中にある違和感やズレと出会い、障害とアートの接点から見えてくる世界の複数的な断面、「NEW WORLD(新世界)」への出会いとアクセス回路を開きます。様々な障害、国境、言葉、文化の差異を越えて視線が交わる展示空間の中で、見る者に新たな世界への触発をもたらすことを意図しています。

 
〈障害とアートの接面を生きるアーティストたち〉
本展のアーティストたちは、自閉スペクトラム症、視覚障害、呼吸器障害、肢体障害など様々な障害の中で日々作品制作を行なっています。障害とは、誰かにとっては当たり前で平滑に感じられる世界が、別の人にとっては思いもよらないギャップや手触りを持って体験される差異のことであり、それは一人ひとりの身体と知覚、世界との接面の多様性であると同時に、時に異なる困難と豊かさを生み出す両価値的な契機でもあります。それは当たり前と思っていた「この」世界の複数性が顕在化する地点であり、それを仄めかす言葉であり、そのアンビバレンスな可能性を「障害」は意味しています。

 今回作品を展示するアーティストたちは、日本の社会福祉施設や韓国の大学のアーティスト育成支援プログラムを通して作品制作を続けています。それぞれの関心や特性の上に、絵画や立体造形など多彩な方法でテーマや表現を追求しています。それは一人ひとり異なる障害とのたたかいであると同時に、自分と世界との接面におけるある種の困難と喜びが混じり合った表現探求の旅でもあります。アーティストたちは作品/作品化を通して自分自身を社会へ、そして新たな世界へと、再・投企していきます。作品に描かれているものの多くが一見すると馴染み深いものであるにもかかわらず、どこか違和感やズレを感じることに気付かされますが、それがアーティストと世界と障害の創造的相互交渉の痕跡であり、見る者はそこにアーティストと私たちの世界体験の背中合わせの複数性を垣間見ることになるのです。

 本展は、それぞれのアーティストが自己と世界と障害との接面の間でアートを通して何を捉え、形象化していこうとするのか、障害とアートの接面に立ち現れる世界の複数性の開示=「NEW WORLD(新世界)」、そのアクセス回路を示そうとするものです。障害、国境、言葉、文化の差異を越えて視線が交わる展示空間の中で、見る者に新たな世界への触発をもたらす機会となることを願っています。

 
 
NEW WORLD: Viewing the World through the In-Between of Art and Dis/ability
 
 
We are pleased to announce NEW WORLD: Viewing the World through the In-Between of Art and Dis/ability, an exhibition showcasing the work of artists with disabilities from Japan and South Korea. These artists explore a wide range of media—including painting and sculpture etc.—through creative practices that reflect their unique perspectives shaped by lived experiences with disability.
 
 
This exhibition invites visitors to explore subtle shifts and unfamiliar textures within seemingly familiar images. By looking closely at these expressions, viewers are encouraged to access a “NEW WORLD”—a multiplicity of perspectives revealed through the creative dialogue between art and dis/ability.
 
Disability is not viewed here as limitation, but as a lens through which the richness, friction, and diversity of human experience are brought into focus. Each artist brings a singular way of perceiving and reshaping the world—bridging gaps across body, mind, language, and culture.
 
The participating artists are engaged in long-term creative development through Japanese social welfare institutions and South Korean university support programmes. Their practices reflect deeply personal journeys while offering broader insights into how we see and interact with the world around us.
 
NEW WORLD presents artworks that challenge conventional boundaries and open new avenues for seeing and understanding. The exhibition space becomes a meeting point—a space where differences in ability, language, and culture intersect and inspire. We invite you to join us in discovering the layered, plural realities that emerge from the in-between of art and dis/ability.
 
予約・お問い合わせ先(広島県アートサポートセンター):
(イベント予約先)https://forms.gle/piUUaM1YC724JQTBA
(お問い合わせ先)hululu@hullpong.jp
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出展者:イ・スヌ/イ・ヒョンウ/上村 福鉄/小笠原 英二郎/香川定之/キム・ス/キム・ダホ/キム・テミン/古志英隆/斉藤亮/佐野直美/竹田 一雄/チャン・ユンギョン/チョ・テン/ハン・ソンボム/福田翼/水ノ上茉優/宮庄孝/山下ー/ヤン・イェジュン/横田 勲

EVENT

⚫️6月24日(火)(18:00-19:30)ビジュアルメソッド・ワークショップ1-作品から作品をつくる                    
定員6名  ファシリテーター:池田吏志(広島大学) 
                     
⚫️6月25日(水)(18:00-19:30)ビジュアルメソッド・ワークショップ2-写真で作品を鑑賞する                   
定員6名  ファシリテーター:池田吏志(広島大学)  
                                
⚫️6月26日(木)(18:00-19:30)作品を前に語る            
定員6名    ファシリテーター:羽鳥智裕(太田川学園)  
              
⚫️6月27日(金)(18:00-19:30)大人のためのp4c-作品から哲学対話へ
定員6名  ファシリテーター:池田吏志(広島大学)、羽鳥智裕(太田川学園) 
                                                                                                                                                                                   
⚫️6月28日(土)(14:00-16:00) アーティストトーク&ライブペインティング
アーティスト:上村福銖、古志英隆、佐野直美、竹田一雄、福田翼、宮庄孝
スタッフ:羽鳥智裕、保田香織、鰐川幹浩   
                 
⚫️6月28日(土)(18:00-19:30)A/r/tographicワークショップ 
定員6名  ファシリテーター:笠原広一(東京学芸大学)、森本謙(東京学芸大学)   
              
⚫️6月29日(日)(13:00-15:00)展覧会トーク 本展覧会の経緯や今後の取り組み   
登壇者:キム・スナ、池田吏志、羽鳥智裕、保田香織、笠原広一                                                  
 
〈オンライン・ストリーミング〉                                     
⚫️6月24日から27日(11:00-17:00 会期中、随時接続)
「時々つながる私達の日常」
太田川学園、コミュニティほっとスペースぽんぽんをオンラインでつなぎます。ときどき、おしゃべりができるかもしれません。 
 
「時々つながる遠隔操作ロボット」     
出品施設のアーティストや職員が遠隔でロボットを操作します。ときどき、展覧会の鑑賞や来場者との交流を行います。