糸のように、やさしく、しなやかに。刺繍糸を材料に作品を制作する現代美術作家シムラヒデミの、アーティスト活動20周年を振り返る個展です。
糸のように、やさしく、しなやかに。刺繍糸を材料に作品を制作する現代美術作家シムラヒデミの、アーティスト活動20周年を振り返る個展を開催します。
糸は、ハサミで簡単に切れてしまうけれど、手で引っ張ってもなかなか切れない、弱そうに見えて、実はとても強い、そんな不思議な力を持っています。
私たちの心のつながりや、世界との関係も、そんなふうにできているのかもしれません。
シムラはこの20年間、糸を使って作品を作り続けてきました。
カラフルな糸の色のコンビネーション、光の当たり方や角度によって表情を変える作品たちは、一見混沌とした世界の中にある、思いがけない美しさや調和を映し出します。
混沌として見える世界も、少し距離を置いて眺めると、ひとつの美しい風景として立ち現れる。
そんな体験を、是非味わっていただけたら嬉しいです。
会場には、実際に触れて楽しめる巨大ぬいぐるみ作品も展示。
アートに触れる機会が少ない小さなお子様も、視覚だけでなく身体で感じて楽しめる空間を用意しています。
子供も大人も、どんな人でも楽しめるように、20年間の感謝とともに、心をこめてお届けします。
また、「ファイバーアート」という言葉を聞いたことはありますか?
「ファイバーアート」とは、糸・布・フェルト・毛糸などの“繊維(ファイバー)素材”を使って表現するアートのことです。
近年現代美術の分野でも地位を確立しつつある「ファイバーアート」ですが、日本ではまだあまり知られていません。今回の展示はまだあまり馴染みのない「ファイバーアート」というものを大勢の方に直接ご覧いただく機会となれば幸いです。
今回の展示では、壁にかけて楽しむ平面作品だけではなく、インスタレーションや立体作品など、幅広く展示します。入りやすく親しみやすい展示を目指していますので、是非お気軽にお越しいただければと思います。