まだ人間が自然界と共存していた時代
世界には草木が生い茂り、様々な動物や神獣、人、神々が共存していた
一人の古代人の物語
新しい世界が生まれようとしている
真っ黒な空を見上げると、ゴロゴロとした音があたり一面に響き渡る
雷神が太鼓を打ち付けると、雷鳴と共にピカッと黄金の稲妻が走る
雲の合間から龍王が姿を現わす
龍王は乾いた大地に雨を降らせ、雨を得た大地は草木を実らせる
緑の草原を歩いていると、子供たちの楽しげな声が聞こえてくる
その声の方へと顔を向けると、大地から子供たちが生まれてきた
子供達はこの世界に生まれてきた喜びを表現するかのように笑い
あいながら、踊り、歌う
様々な生き物と出会う。鼻の長い象、大きなクチバシのルコック、
ウォーと叫ぶ勇猛な虎、荒れ狂う猛牛など
大きな真っ赤な太陽が地平線に沈もうとしている
その光はあたり一面を照らし、世界は黄金の光に包まれる
その光景を目にした古代人は太陽に近づきたいと考えた
そして自分の丸い頭をより太陽に近づけていく
いつからだろう?人々は彼のことを天と呼ぶようになった
心地の良い福音が聞こえてくる
ハレルヤ!
プロフィール
KAISHIN (幕田魁心)
1947年福岡県に生まれる。
フランス社会功労奨励勲章 王冠付(金)勲章(旧コマンドール・3等) 受章
個展開催 28回 :ニューヨーク・パリ・北京の海外展を含む
仏国パリ・マドレーヌ寺院をはじめ、米国ニューヨーク総領事館、米国メリーランド州立大学、中国紹興市博物館、中国漢中博物館、韓国芸術殿堂と数多くの作品が収蔵されております。