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04/d47 MUSEUM

NIPPON UMAMI TOURISM 植生と文化をまるごと味わう風土に還るうまみのデザインLONG LIFE DESIGN 3|d47 MUSEUM 第34回展覧会

会 期 2024年4月26日(金) - 2024年9月15日(日)
時 間 12:00〜20:00(最終入場19:30)
場 所 d47 MUSEUM(03-6427-2301)
事前申込 不要
休館日|6月4日(火)~6月5日(水)のみ休館いたします。
入場料|ドネーション形式(会場受付)
能登の食文化を未来につづけるために募金をお願いしております。
「NIPPON UMAMI TOURISM」展での皆さまからのドネーションは、能登半島地震の義援金として、全額を寄付させていただきます。
寄付先|四十沢木材工芸・茶寮杣径・谷川醸造・南谷良枝商店・輪島キリモ

主催:D&DEPARTMENT PROJECT
特別協賛:渋谷ヒカリエ Creative Space 8/
協賛 : 亀甲萬本店
協力 : 一般社団法人 農山漁村文化協会
※ミュージアムの最終入場は19:30ですが、館内ショップは以降もご入店可能です。営業終了は20:00です。
※企画詳細は随時お知らせしてまいります。最新情報はウェブサイトやSNSにてご確認ください。

d47 MUSEUMでは2012年の開館以来、伝統工芸から若い世代によるクリエイション、観光や食文化まで、さまざまなテーマで47都道府県の個性を紹介してきました。 この「LONG LIFE DESIGN」展は、これからの未来のデザインを考える展覧会シリーズとして、第一回は2018年に「健やかなデザイン」を、第二回目は2020年に「祈りのデザイン」を開催しました。第三回目となる今回は「うまみ」をキーワードに、47都道府県の郷土料理と、その文化を伝える活動から、食のLONG LIFE DESIGNを考えます。

日本を発祥とし、今や世界共通語となっている「UMAMI」を、味覚としてのうまみを指すだけではなく、それが生まれた背景も含めて語られるべきものととらえ、その土地で生きる知恵として受け継がれてきた、それぞれの風土に繋がる47の「うまみ」を通して、各地の食の風景を感じていただく企画展です。

 


 

文化を含んだ「UMAMI」の風景と、つづく未来を描く47の活動

 

郷土料理とは、その土地で生きる知恵の集積そのものである。例えば、冬に雪が降り、閉ざされた環境の中で生きるには、春から夏にかけて拵えた保存食が必要となる。乾燥させる、塩漬けする、発酵させる、さまざまな創意工夫が、人の暮らしを支えてきた。過酷な環境の中でこそむしろ、いかに美味しく、楽しく、素材に感謝し、なるべく全てを食べ尽くしていこうとする営みが逞しく育まれたと言える。

いつの時代も郷土料理は、環境の変化や産業の変化を受け入れながら、人を惹きつけ、故郷への思いを誘い、足元にある、生きることの機微に気づかせてくれる喜びに溢れている。地質や風土に現れる自然も、産業や技術革新による歴史も、もちろん季節による産物も、さまざまな「出会い」の上に、一つの料理が生まれ、多様な食文化となり、それは今もまだ進化をつづけているものだと言える。

 

「UMAMI」という言葉は、今、世界中に広がっている。他の言葉では代用できないこと、それ自体も興味深いが、「うまみ」は、人がその土地で生きるために必要だった食を、生活の中に楽しさを見出してきた食文化でもあることから、その土地にあってこそ、その物語があってこそ、真の意味を持ちうると考えている。

 

時代の変化とともに歩んできた、それぞれの風土に繋がる郷土料理を、47都道府県から一つずつ選び、それが生まれた出会いの物語と、その文化を伝える活動を合わせて展示してみた。決して、一つの料理がその土地の暮らしを全て言い尽くすものだとは考えていない。本展を通して、その土地に関心を持ち、足を運んでみる旅のきっかけが生まれていって欲しい。その地に訪れ、あなたらしく食の風景を描いてみることが、巡り還って、その土地の食文化を新たに育んでいくに違いない。この世界に、多様な食の風景が溢れた未来をつくりたい。

D&DEPARTMENT/d47食堂
つづくをたべるディレクター
相馬夕輝

 

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【出展一覧|郷土料理】

ニシンの飯寿司(北海道)/けの汁(青森)/へっちょこだんご(岩手)/仙台雑煮(宮城)/いぶりがっこ(秋田)/芋煮(山形)/三五八漬け(福島)/つと豆腐(茨城)/しもつかれ(栃木)/焼きまんじゅう(群馬)/すったて(埼玉)/イワシのつみれ汁(千葉)/佃煮(東京)/けんちん汁(神奈川)/ぜんまいの煮物(新潟)/昆布締め(富山)/いしる鍋(石川)/へしこ寿司(福井)/じゃがいもとひじきの煮物(山梨)/野沢菜漬のおやき(長野)/朴葉味噌(岐阜)/わさび漬け(静岡)/味噌おでん(愛知)/あらめ巻き(三重)/ふなずし(滋賀)/しば漬け(京都)/きつねうどん(大阪)/たこめし(兵庫)/柿の葉寿司(奈良)/金山寺味噌(和歌山)/いただき(鳥取)/しじみ汁(島根)/とどめせ(岡山)/ねぶとの唐揚げ(広島)/柏椀(山口)/ならえ(徳島)/まんばのけんちゃん(香川)/さつま(愛媛)/田舎寿司(高知)/イワシのぬかみそ炊き(福岡)/つがにめし(佐賀)/エタリの塩辛(長崎)/からし蓮根(熊本)/どんこ椎茸の含め煮(大分)/菜豆腐(宮崎)/あくまき(鹿児島)/イナムドゥチ(沖縄)

 


 

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会期中は、さまざまなゲストをお迎えするトークイベントやワークショップのほか、D&DEPARTMENT各店との連動企画も予定しています。展覧会にまつわる情報は随時公開していきます。

詳細は、こちらのウェブサイトまたは、d47 MUSEUMのinstagramアカウント(@d47_museum)からご覧ください。