2025年9月1日に写真家として独立してから20周年を迎えました。「ソラリーマン」「schoolgirl complex」「少女礼讃」など、“記号性と個性と関係性についてのポートレイト作品”を発表しながら、さまざまな著書を刊行しています。本展では「写真家20周年記念展 Then&Now(いままでとこれから)」として、いままでの代表的な作品や著書を展示しながら、最新作「I AM OVER THE MOON」を初公開いたします。
子どもが産まれてきた瞬間の、天にも昇るような心地。いい写真が撮れた瞬間の、嬉しくてたまらない気持ち。私が人生に求めるもの、人生を捧げた写真に求めるもの。アートだとか勲章だとかよりも、もっと眼前にある大切な世界のかけら。子どものまなざしで、豊かなる感受性で、“I AM OVER THE MOON!(天にも昇るような心地)”を。いくつになっても、年老いても感じていたい。そんな写真を、これからも撮りたい。
写真を撮る日々の至福を感じることができるような展覧会になっています。
青山裕企(あおやま・ゆうき)
写真家
Yuki AOYAMA / Photographer
1978年、愛知県名古屋市生まれ。現在、東京都在住。
2002年、自転車で日本縦断と世界二周の旅の道中グアテマラで写真の道で生きることを決意する。
2005年、筑波大学人間学類(心理学専攻)卒業後、上京して写真家として独立。
2007年、キヤノン写真新世紀優秀賞受賞。
2009年〜、写真集などの著書を商業出版で100冊以上刊行(翻訳版も多数)。
『ソラリーマン』『スクールガール・コンプレックス』『少女礼讃』など、“日本社会における記号的な存在”をモチーフにしながら、自分自身の思春期観や少女・父親像などを反映させた、“記号性と個性と関係性”についてのポートレイト作品を制作している。最新作として、子どもの感受性と遊戯性についての作品を発表している。『スクールガール・コンプレックス』は、2013年に映画化(主演:森川葵・門脇麦)。写真集はシリーズ累計10万部以上のベストセラーとなる。2015年 写真集『むすめと!ソラリーマン』が、日本や海外のメディア(BBC・CNNなど)で、数多く取り上げられる。吉高由里子・指原莉乃・生駒里奈・オリエンタルラジオなど、時代のアイコンとなる俳優・アイドル・タレントの写真集の撮影を担当している。