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ネクスト・クリエイション・プログラム「ファンタジスタ」〜アートとデザインで切り拓く未来のキャンバス~

会 期 2025年11月 7日(金) - 2025年11月 9日(日)
時 間 11:00 - 19:30※最終日は17:30まで
場 所 8/COURT
料 金 入場無料
事前申込 不要
主 催 東京都、アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)、多摩美術大学
東京都、アーツカウンシル東京、多摩美術大学が主催するネクスト・クリエイション・プログラム「ファンタジスタ~アートとデザインで切り拓く未来のキャンバス~」。このプログラムでは、小学3年生から高校3年生(18歳以下相当)を対象に、アート教育と環境教育を一緒に学び、これからの未来を生きる子供たちに必要な「創造する力」を育む芸術文化体験プログラムを展開してきました。アート教育では、正解のない課題に臆せず、創造的に挑む姿勢を。環境教育では、大きく複雑な課題を自分ごととして捉え、粘り強く向き合う姿勢を。この二つを結び合わせることで、柔軟な発想力を持ち、前向きに未来へと進む力を備えた人を育てたいと考えました。11月7日~9日の3日間、その成果を集約した作品展を開催いたします。
 
「ファンタジスタ」プログラムは、環境教育における二つの大きな視点、「自然とのつながりを意識する教育プログラム」と「資源循環を意識する教育プログラム」を組み合わせて構成しています。
 
環境問題の対応は、大きく三つのフェーズに分けられます。一つ目は、素材のリサイクルやサーキュラリティなど、資源循環を目指す段階。二つ目は、CO₂をはじめとする温室効果ガスの削減を目指す段階。そして三つ目は、生物多様性の保全を目指す段階です。この三つ目の「生物多様性」への理解を深めるには、まず身近な自然に目を向けることが欠かせません。どこか遠い国で生物多様性が守られても、自分たちの暮らす地域の固有種が失われてしまえば、その意味は薄れてしまうからです。
 
プログラムの一つ「Poiesis」では、森の中にある植物など、自然の中で土に還る素材だけを使って、子供たちが動物の彫像をつくる活動を行いました。立教大学の奇二正彦准教授による森のネイチャーガイドを受け、自然への理解を深めながら、多摩美術大学プロダクトデザイン専攻の学生が自らの制作経験をもとに、子供たちへ彫像のつくり方や素材の扱い方を伝えました。
 
一方、「UPCYCLE」の資源循環の視点からは、さまざまな創作が生まれています。例えば、コロナ禍で使われ廃棄されたアクリルパーテーションを再利用し、葛西臨海水族園で海の生態系を学びスケッチした海洋生物の絵をもとに、切り出して着色したアクリルプレート作品を制作しました。
また、不要になったものを一部に取り入れ、3Dプリンターで不足部分を補って生み出した新しい道具の作品や、デッドストックの布をキャンバスにして、子供たちが思い思いに描いた「私の、僕の好きな世界」を大きなトートバッグとして仕上げた作品も展示しております。
 
これらの多様な作品を通して、アート教育と環境教育が交わるとき、どのような創造が生まれるのかを感じていただければ幸いです。また、各プログラムの詳細や教育的なアプローチも公開し、「ファンタジスタ」に参加できなかった子供たちにも、学びを追体験できる機会を提供できればと考えています。
 
※「ファンタジスタ」プログラムは、葛西臨海水族園(公益財団法人東京動物園協会)、京王電鉄株式会社、株式会社NTTドコモ、高尾の森わくわくビレッジの協力のもとで行われました。
 
ネクスト・クリエイション・プログラム:https://next-creation-p.jp