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04/d47 MUSEUM

インターン日記⑰

d47 MUSEUMでは、展覧会ごとにインターンを受け入れています。

そんな学生インターンの日々の様子をアップしています。今回はその第17回目。

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d47 MUSEUMインターン10期生の山田です。4月5日から開催中の「47 REPAIR & CARE −
47都道府県の修理と手入れ展−」のインターンとして、12月から参加していてます。

今回の企画展では、各地の風土や歴史、工芸や産業と関係し、今の暮らしに合わせて進化してきた修理技術の紹介や、生活する中で身近に使えるお手入れアイテムを紹介しています。例えば岩手県からは、壊れてしまった陶磁器などを修復する「漆継ぎ」。愛媛県からは、毎日使う羽毛布団のお洗濯やリフォームなど各地によって様々です。


身の回りにあるものを一度見つめ直してみると、中には壊れたから、汚れたから、という理由で捨ててしまっているものはないでしょうか。また、長年愛用してるもので修理ができたら…と思いながら家に眠っているものはないでしょうか。

それらは修理に出すことや、自分でお手入れできるものがあるかもしれません。長く使った分、愛着や思い出が詰まった大切なものをこれからも長く使うための選択肢として、修理や手入れすることを考えて頂ければと思います。

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開催までの活動内容

インターンに入ってから初めて行った業務は各地域の出展者候補を挙げることです。選定基準に合うものを探していきますが、これが難しい。どんな観点から修理やお手入れを見ることができるだろうかと、常に頭の中に置きながら生活していました。何件か提案させていただきましたが、なかなか通りません。初めてOKが出た時は本当に嬉しかったことをはっきり覚えています。
 

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候補を挙げるために使用した資料


今回私は、愛媛県代表の三浦綿業さんを提案させていただきました。創業は明治18年(1885年)。手作業生糸の生産や打綿による製綿から始まり、製綿業を経て、現在ではその綿に関わる寝具の専門店として、寝具のメンテナンスやオーダーメイド寝具を取り扱われています。

ホームページを見た際、羽毛布団のリフォームやお布団の丸洗いをされていることに目が止まり、一体どうやってメンテナンスが施されるのか気になりました。愛媛県の綿業と関わりを持つ産業であり、時代の変化を受けながらも長く続いていること。布団という自分が使っている身近なものでも受け入れてくれるということで出展をお願いさせていただきました。

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その後は出展依頼の電話やメールをさせていただきましたが、特に電話はあがり症の私にとって大きな壁でもありました。普段のアルバイトでは慣れているので普通に話せていても、初めてお話する人、それも電話での出展のお願いとなると話が変わります。「なぜうちを選んでくれたのでしょうか。」と聞かれた時はしどろもどろになりながらも、精一杯企画展の趣旨や選ばせていただいた理由をお話しました。

 

いよいよ始まった企画展

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インターンに入ってから5ヶ月目に突入のところで、展示が始まりました。今まで画面上でしか見たことがなかった道具や商品が並んだ景色を見たとき、嬉しさや、そわそわする気持ちとともに身が引き締まりました。

実際に店頭に立ち接客させていただく中で、皆さんのお話をお聞きする機会がとても多いです。新婚旅行先で買った大切な陶磁器を直したい、旅先で購入した漆器の欠けた部分を直したい、など皆さんの思い出の中心にあるものばかりでした。思い出の品としてしまっておくこともできますが、是非、大事に手をかけながら使いつづけることを提案したいと思います。

 

直接つくり手と話す時間

企画展が始まった翌日に出展者の方々との懇親会が開催されました。こういった場に参加できることがインターンの特権であると思います。貴重な時間を悔いのないよう過ごそうと思い、緊張もありましたが気合を入れて臨みました。

出展者の皆さんとのお話の中では、資料やWebサイトの情報だけでは知れないことばかりです。

福島代表として出展いただいている、漆器「めぐる」の貝沼さんには国産漆の現状について教えていただきました。現在、国産の漆は全流通量の2%程度です。その事実だけでも驚きでしたが、背景をたどっていくとその理由が紐解けました。

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昔は国産漆が高価なものだったため、あまり売れなかったそうです。しかし、昨今は国産のものに注目が集まり、遂に漆が足りなくなるという不測の事態に。そこで、貝沼さんは自ら漆の木再生プロジェクトに取り組み、国産漆の安定を目指して活動されているそうです。

今回教えていただいたことで、私自身も自分の使っている器を見直してみようと思いました。現在使用している器は長年漆器だと思い込んでいましたが、貝沼さんにお聞きしたところ、どうやら合成樹脂でできたものでした。知れば知るほど、漆は奥が深いです!

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私が約10年毎日使用している器です


「めぐる」の漆器は現在、d47 MUSEUMにて受注販売を受付中!実際に現物を見てお選びいただけます。持続させていくことを生活者である私たちも考える必要がありますね。
 

他にも多くの方とお話させていただきましたが、そこで聞いて、感じたことは、是非展示会場でお伝えしていきたいと思います。

 


今回、私がインターンを志望したのは「伝える」ということの意味を知りたいと思ったからです。その意味は単に一方通行ではないものと考えています。どの商品を一つ取っても、その背景には作り手の苦悩や、生まれた環境、歴史など様々な要素があります。その背景をきちんと理解し自分の生活と照らしあわせ、伝えることが今の目標です。そして使い手となる皆さんのお話も聞かせていただきたいと思っています。それぞれの思いを理解することで、初めてお互いを繋ぐことができる「伝える」ことができると、このインターンを通して気づきました。これが見つけたかった答えになるかはまだ分かりませんが、この思いを胸に今後も伝える役割を担っていきたいと思います。


「47 REPAIR & CARE −47都道府県の修理と手入れ展−」
は6月11日までとなっております。是非会場へお越しください。



d47 MUSEUM インターン 山田



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「47 REPAIR & CARE ー47都道府県の修理と手入れ展ー」

2018年4月5日(木)〜 6月11日(月)/入場無料

会場:d47 MUSEUM
時間:11:00〜20:00(入館は19:30まで)
主催:D&DEPARTMENT PROJECT
お問い合わせ:03-6427-2301

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