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02/CUBE

「the TRANSIENCE」―無常―書・墨象に見る日本の伝統・技術・現代性

Japan has a tradition of finding beauty in transience.

会 期 2015年8月29日(土) - 2015年9月 9日(水)
時 間 11:00 - 20:00
場 所 CUBE 1, 2, 3
料 金 入場無料
主 催 T-office
問合せ:info(a)tokacdoe.com
TRANSIENCEー無常ーとは、中世以来長く培ってきた日本人の美意識の特徴のひとつです。
西洋の人々は「永遠なるもの」を追求し、そこに美を感じとってきたのに対し、日本人の多くは移ろいゆくものにこそ美を感じる傾向を根強く持っているといわれます。
本展示会は、「the TRANSIENCE」―無常― 書・墨象に見る日本の伝統・技術・現代性と題し、日本の文化や伝統における未来への可能性を書という領域において探究します。
日本特有の伝統的手法に回帰し、常に変化を遂げていく自然との調和・空間との対話・空気感やリズムを生み出す余白や間などを意識した展示により、現代における書・墨象の認識や文化や伝統への理解をあらためて考える機会となることを目的として開催します。
Transience is one of the aesthetic sensibilities that Japanese people have cultivated since the middle ages. While those in the West seek the "eternal" and find beauty therein, it is often said that most Japanese experience beauty in things that are transient and ephemeral.
This exhibition, "The TRANCIENCE" is named after the modernity, skill and tradition of Japan seen through calligraphy, and investigates the possibility of calligraphy and the future of Japanese culture. 
This exhibit consciously utilizes white space and emptiness, in itself a return to traditional Japanese formal considerations, and is an exploration of the way emptiness generates rhythm, dialogue with space, and harmony with nature through a process of continual change. This exhibit provides a newfound opportunity to consider of calligraphy in the present and to learn about our culture and traditions anew.
 
[ cooperation ]東洋額装㈱ / ㈱トーン・アップ/ ㈲中川緑花園 / ㈱箔一/ ㈱巍峨GIGA/ASHURASCOPE INSTALLATION CO. LTD
 
[the TRANSIENCE]

書家TOKA桃果/書・墨象

現代の私達にとって文字や筆記用具との関わりは、もはや機械的な活字入力が主となり、自らの手で書体や用具をあれこれ選びながら書いたりすることもなくなりつつあります。
長い歴史をもつ筆や墨を用いて、もっと自由に感情や風景そして日本特有の美的感覚を表現できたなら・・・。文化や伝統を社会で活用し、人類共有の資源とできたなら・・・。日本の伝統的文化や芸術について、その内面にある存在価値をみつめなおす、そんな試みです。
【映像協力:株式会社アシュラスコープインスタレーション】
書という古典的な表現方法の中にある現代性に光を当て、時代の感性に応じた桃果さんの作品に、映像を用いた躍動感やリズムを融合させることで空間に新しい呼吸や、体感型の美を生み出します。
無常の神髄、うつろいゆく美に通づる世界観を表現できるよう、作品を活かした演出、伝統的なエスプリと現代的な演出コンテンツとの出会い、桃果さんの自由な手法と、圧倒的な美意識から表現される書の可能性を追求します。
 

モビール作家いろけん(SORA mobile factory)/モビール

本来、紙の上で展開される“書”がそこから解き放たれ空間を漂い始める。
書同士が不規則に重なり合い、共鳴し合い、また反発しながら影を落とす。
書とモビールが出会い、新しい可能性を模索するかのように揺れ動くその様に
見る人は”違和感”から想起される様々な感覚を体感するでしょう。
モビールにしか出来ない表現で、桃果さんの繊細かつ力強い書を再構築します。

作家プロフィール

書家TOKA桃果/書 Calligraphy

シェーンブルン宮殿「ネオ・ジャポニズム in ウィーン」・「Exposition Contemporaine d'artistes Japonais ~春の日本現代美術展in Paris2015~」他海外での作品発表など、日本の伝統を重んじながらも、墨表現の可能性を拡げる新たな展開を発表している。「東京書作展」東京新聞賞、他受賞多数。 
 

モビール作家いろけん/モビール

1968年生まれ、兵庫県西宮市在住。唄って作れるモビール作家。「クスッ」と笑えるツッコミどころのあるモビールが得意。 全国の雑貨店などでオリジナルモビールの販売、個展・イベント・ワークショップなどを行いながら、モビールを国内外に浸透させるべく日々奮闘中。 著書「モビール・スタイル100」誠文堂新光社、「モビール作家いろけんのモビールづくりの本」日東書院など。