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02/CUBE

「北斎漫画」展世界中のアーティストが注目したスケッチブック

葛飾北斎

会 期 2012年5月30日(水) - 2012年6月11日(月)
時 間 11:00 - 20:00
場 所 CUBE 1, 2, 3
料 金 無料
主 催 浦上蒼穹堂

葛飾北斎は、浮世絵の世界で「冨嶽三十六景」などの風景画を確立した絵師として有名ですが、それは70歳を越してからせいぜい10年ほどのことで、20歳でデビューして90歳で死ぬまで70年間にも渡る北斎の画業の中ではほんの一時期といえます。残りの60年の間に北斎は役者絵、美人画、読本の挿絵、絵手本、花鳥画と様々なジャンルを手がけ、そのどれにもユニークで素晴らしい作品を残しています。北斎のことを「変化(へんげ)の画家」といったりしますが、それは北斎が一つの画境に安住することなく、次から次へと新たな分野や様式に挑戦していく、いわば脱皮を繰り返していく画家だからです。そこに北斎の真骨頂があり、一浮世絵師という物差しではとても計りきれないスケールの大きさがあります。その広くて深い画業の解明の鍵を握っているのが「北斎漫画」だといわれています。現代でいう「マンガ」とは違って、漫然といろいろなものを描いた、という意味で、北斎が描きたかったものを何でも描き尽くしたデッサン帳といえるものです。欧米では早くからホクサイ・スケッチと呼ばれてきました。北斎の全てがこの中に詰まっているといっても過言ではありません。

葛飾北斎(1760〜1849)

世界で一番有名な日本人のアーティストが北斎です。代表作として「冨嶽三十六景」と「北斎漫画」があります。

EVENT

関連イベント

「北斎漫画―北斎が描いた江戸の森羅万象アーカイブを観る」スペシャルイベント

日 時 2012年6月10日(日) 15:00-20:00  
場 所 COURT  
詳 細 http://www.hikarie8.com/court/2012/06/post-6.shtml  

「食いねぇ!」「らっしゃい!」江戸のにぎわいが今にもきこえてきそうな『北斎漫画』。葛飾北斎が自ら取得したあらゆる画技、画法を駆使して森羅万象を網羅的に描いた全15編の絵手本です。初編の前文に気の向くまま『漫』然と描いた『画』と書かれている通り、江戸の風俗、職人を始めとして動物・植物・風景・故事から妖怪に至るまで、実に4,000近い図が描かれています。

今回、CUBE 1, 2, 3で開催中の「北斎漫画」展に関連し、2012年6月10日(日)15時~20時、「北斎漫画―北斎が描いた江戸の森羅万象アーカイブを観る」スペシャルイベントが開催されます。イベントでは葛飾北斎が描いた江戸の森羅万象一つ一つに着目、高精細デジタルアーカイブのデータを活用し、その世界を詳細までご覧いただける展示を行います。また、北斎漫画の世界をインタラクティブに楽しめるデジタル作品もあわせて体験いただくことができます。

 

デジタルアーカイブ制作:凸版印刷株式会社

協力・底本提供:浦上蒼穹堂